2013-04-03(Wed)
プライベートでとても哀しいことが色々と起こりしばらくブログを休止しておりました。
復活致しましたのでぼちぼちブログも再開させていきたいと思います!!
時間って、偉大だなぁ。。。orz
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2012-11-28(Wed)
頭の腫瘍の中では結構多くの部分を占める腫瘍として髄膜腫というものがあります。今日はこの髄膜腫について解説したいと思います・。・
1.髄膜腫とは?
髄膜腫とは脳腫瘍の一つです。ひとことに脳腫瘍といっても様々ですが、脳腫瘍のなかでは比較的ポピュラーな腫瘍です。近年の日本脳腫瘍統計では1位で、脳腫瘍の約20数%をしめる脳腫瘍です。
しかし、これまでの統計は何らかの症状があって見つかった病気の割合が主です。最近は脳ドックの普及により無症状であるにもかかわらず、偶然みつかることも多くなりました。女性に多い腫瘍で、女性ホルモンとの関係も認められています。時に多発することがあります。
2.良性?悪性?
髄膜腫は脳の外側、頭蓋骨の裏側にある硬膜という膜から発生する腫瘍です。つまり脳そのものから生じる腫瘍ではなく、脳の外側に発生して脳を外側から圧迫するできものです。
すなわち、脳を傷つけずに治療できる可能性があります。
髄膜腫はほとんどの場合組織学的には良性です。これはすなわちおとなしいということであり大きくなるスピードが癌などとはちがって遅いということと、転移しないという意味です。まれに急速に大きくなるものも存在し、これらは悪性髄膜腫といわれ、転移することもあります。
3.どんな種類があるの?
髄膜腫は細かく見れば細胞成分の違いで分類することができますがむしろその腫瘍のできる場所によって分類することが大切です。なぜかというと同じ大きさの腫瘍でもできる場所によって治療の難易度が違ってきますし生じる症状も違うからです。
以下に代表的なものを示します。
1)円蓋部髄膜腫
前頭部、側頭部、後頭部といった頭の上半分の頭蓋骨裏側にできる髄膜腫です。
2)傍矢状洞髄膜腫
頭の正中(真ん中)線上に矢状洞という脳から心臓に還っていく血液(静脈血)が通る場所があり、これに接して生じる髄膜腫です。
広い意味では円蓋部髄膜腫と同じですが、静脈洞に接していることが治療と関係してくるので分けられています。
3) 大脳鎌髄膜腫
大脳は左右1対あり、この左右の大脳を隔てるように大脳鎌という膜が存在しています。この膜にできる髄膜腫です。
4)テント髄膜腫
大脳と小脳や脳幹を隔てるようにしてテントという膜がありこれにできる髄膜腫です。
5)鞍結節部髄膜腫
大きく分ければ頭蓋底髄膜腫に分類されますが、視神経の近くにできる腫瘍で特徴的な症状を呈するので特別に分類されます。
6)蝶形骨縁髄膜腫
これも大きく分ければ頭蓋底髄膜腫に分類されます。
7)頭蓋底髄膜腫
頭(頭蓋骨)の下半分(頭蓋底)にできる髄膜腫です。頭蓋底にも前頭蓋底、中頭蓋底、後頭蓋窩とあり、それぞれ症状や治療の難易度が異なります。
8)脳室内髄膜腫
髄膜腫の中では唯一脳の中にできる腫瘍です。摘出するためには必ず脳を切開する必要があります。
4.どんな症状がでるの?
腫瘍のできる場所により症状が異なりますが、全体にいえることは腫瘍が大きくなるほど症状が強くなるということです。また、頭という硬い骨で囲まれた限られた空間に余分なものができるので大きくなるにつれ脳の圧迫症状がでてきます。
どのタイプでもおこる症状
腫瘍がかなり大きくなると脳を圧迫するため、脳圧が高くなり吐き気、嘔吐、頭痛などが生じ特に朝起きたときのほうが症状が強く出ます。
前頭部に腫瘍ができると
小さいうちはほとんど無症状ですが、脳を圧迫するようになるとけいれんをおこすことがあります。非常に大きくなってくると物忘れや認知症のような症状、歩行障害などが生じます。
頭頂部にできると
手や足の麻痺が生じることがあります。けいれんを起こします。
大脳鎌や矢状洞近くにできる髄膜腫では
両足の麻痺が生じたりけいれんをおこします。
鞍結節部髄膜腫や蝶形骨縁髄膜腫などでは
腫瘍が視神経を圧迫するために視力障害や視野障害が生じます。
後頭蓋窩にできる髄膜腫では
比較的症状がでにくく、症状がでたときにはかなりの大きさになっていることが多いです。顔面の知覚障害、顔面神経麻痺、眼球運動障害などがみられます。
5.診断方法は?
ある程度の大きさになるとCTでわかります。石灰化といって腫瘍の中に石のように固くなった成分がある場合にはすぐにわかりますがそのようなものがない場合にはCTで脳の色合いと同じように描出されるため、わかりにくいことがあり見逃されることもあります。
造影剤を使えば通常髄膜腫はよく造影されるので脳とはっきり区別され、通常見逃されることはありません。
MRIでも同様ですがCTより感度が高く特に後頭蓋窩など厚い骨に囲まれている部分の診断力に優れています。
また、造影剤を使わなくてもCTより感度が高く診断できます。CT同様、造影剤を使うと腫瘍は強く造影されはっきりと描出されます。
脳血管撮影(脳血管造影)などはおもに治療する際に血管と腫瘍との関係をみるときに用いられます。
6.治療は?
髄膜腫は組織学的には大部分が良性です。すなわち、増殖するスピードは遅く、他の部位に転移することはありません。
しかしながら、腫瘍であることには違いないですから多くの場合は長い年月の経過のうちに大きくなっていきます。
症状がでて見つかった場合
この場合は症状の原因を取り除く必要がありますからあまり議論の余地はなく治療が必要と考えられます。
無症状で見つかった場合
この場合は少々難しいです。腫瘍ですから一般的には小さいうちに取り除くほうが治療も簡単ですし合併症発生率も小さくなります。脳を圧迫していれば治療することに異論はないでしょう。
しかしながら、腫瘍が脳を圧迫していない場合や、治療が難しい場所にある腫瘍の場合は少し話がかわってきます。
手術が簡単な場合でも必ずいくらかの合併症発生率は存在しますし、手術では皮膚、骨を切るので手術後切ったところがしびれる、頭痛持ちになる、骨が少しへこんだ、などのささいなことが手術後に生じることがありますのでその点は十分に理解しておく必要があります。
こういった細かい点は、手術で治療するという観点からすると些細なことにも思えますが、患者自身としては著しくQOLを下げることも考えられます・。・;
いずれにしても良性腫瘍とはいえ腫瘍なので徐々に大きくなりますし、いずれは治療が必要になると考えてよいでしょう。要はどのタイミングで治療を行うかということです。
2012-11-10(Sat)
耳鳴りは耳以外の障害で生じることがあります。動脈硬化や高血圧、貧血といった血管系の病気や頭部のけが、筋肉のけいれんなどが原因になることも少なくありません。
飛行機に乗ったり高い山に登ったりしたときに不快な耳鳴りを感じた経験をもつ人も多いと思います・。・
今回は、さまざまな原因で起こる耳鳴りの症状とその特徴、チェック方法などについて調査してきました!
「ブーン」
→急性低音障害型感音難聴、メニエール病
まるで耳に水が入ったり、トンネルに入ったりしたような感じで、ブーンという耳鳴りが急に聞こえたら「急性低音障害型感音難聴」(低音型突発難聴)が疑われます。音がビンビンと割れたり、エコーがかかったりして聞こえることもあります。
難聴の一種ですが、低音部の聴力が落ちるだけなので、難聴自体よりも耳鳴りや耳のふさがった感じや音が割れて聞こえることで異常を感じることが多いようです。軽いふらつき感を訴える人もいます。
メニエール病は激しいぐるぐると回るめまいが起きるのですが、時にこの低音型の難聴から症状から始まることがあります。どちらも内耳にある内リンパ液がたまりすぎてしまうことで起こる状態と考えられています。
「トク、トク」「ザーザー」
→血管性耳鳴り、脳動静脈奇形
拍動(心臓の動き)に合わせて脈打つように聞こえる耳鳴りを「血管性耳鳴り」といいます。その大半は、耳の近くを通る血管の雑音が聞こえるものです。なんらかの理由で血液がスムーズに流れなくなったときに血管雑音が聞こえてくるのです。
「脳動静脈奇形」は脳の動脈と静脈が短絡することで起こるものですが、ザーザーという音が聴診器などを使わなくても近づくだけで聞こえる場合があります。また、グロームス腫瘍という、血管に富んだ腫瘤が中耳にできて、それが聞こえる場合もあります。
血管性耳鳴りは比較的自然に良くなることも多いのですが、長期に治らない場合は頚部や頭部の血管のチェックを超音波、MRAなどでする必要があります。
「トコトコ」「ポコポコ」
→筋肉のけいれんで起きる耳鳴り
脈動脈拍(心臓の拍動)よりも速いテンポのトコトコ、ポコポコといった調子で起こる耳鳴りがあります。ちょうど目の周りがピクピクけいれんするのと同じように、中耳や耳の周囲の筋肉がけいれんすることで聞こえるものです。
突然始まって、数秒から数分で治まる場合が大半ですが、中には長時間ずーっと続いてしまうこともあります。自然に治まってしまうことが多いのですが、治らない場合には治療が必要です。
「ボーン」
→中耳・外耳障害
トンネルや飛行機に乗ると耳がボーンとなることがあります。また、耳垢(みみあか)がたまったり、鼓膜に穴が開いたりした場合もボーンという耳鳴りが聞こえます。気圧調整をする、耳垢を取る、鼓膜の穴をふさぐことで症状は解消します。
「水の流れるような音」
→外リンパ瘻(ろう)
内耳と中耳を隔てる薄い膜が強い衝撃で裂けると、内耳に満たされている外リンパ液が中耳に漏れ出てしまうことがあります。これを外リンパ瘻といいます。
外リンパ瘻が起きると、難聴、めまいとともに耳鳴りが生じます。交通事故やダイビング、飛行機内での気圧変化などが原因となることもあります。この病気では、水が流れるような音が聞こえる場合があります。
自然に治る場合も多いのですが、治らない場合にはリンパ液の漏れを確かめた後、筋膜などの組織で漏れている部分をふさぐ手術を受ける必要があります。
「言葉や音楽が聞こえる」
→神経回路の異常の可能性
高齢者でごくまれにみられるものですが、音楽や言葉が繰り返し聞こえることがあります。記憶と結びついた脳の回路が聞こえの経路と結びついてしまったものであろうと思われます。
妄想に伴う幻聴と違うのは、本人は実際にその音が鳴っているわけではないことを自覚しているということです。脳の一部の機能低下が関係しているのかもしれません。
◎発症の原因には、薬物の影響も
ある種の抗生物質(ストレプトマイシン、カナマイシンなど)や抗がん剤の一部には難聴や耳鳴りを起こすものがあります。
最近はより副作用のない薬が出てきたため、使われる頻度は少なくなってきました。また使うときには聴力検査をしながら慎重に投与されます。
耳鳴りを起こす薬は現在ではほぼ解明されていますので過剰に薬に対して神経質になる必要はありません。
薬局・薬店で手軽に買えるかぜ薬や鎮痛などで耳鳴りが起こることもあります。症状が現れるかどうかには個人差がありますが、たいていは一過性で、しばらくすると元に戻ります。
音の種類による病気についてはこのようなこんな感じでした。個人的には耳鳴りが始まると1ヶ月くらいは様子を見てもいいかなぁと思います。それでいて何か変化があるような場合や、耳鳴りが収まらない場合にはできれば耳鳴り専門外来などを受診するほうがいいのではないかと考えます・。・;
2012-11-07(Wed)
自分の頭から、ある「音」が離れなくなる・・・ 考えただけでもゾッとします。
その音とは「耳鳴り」。
重症化すると、ストレスに苛まれる毎日を送ることになってしまいます。
●耳鳴りの特徴
耳鳴りの音は普段の生活の中にはありません。
そして以下のような特徴があります。
・本人にしか聞こえない
・慢性的に起こっている
・耳鳴りの原因となっている病気がない、または分からない
耳鳴りは、体のどこで起こっているか、どうして起きるのかも実は分かっていません。
加齢とともに多くの方が自覚するようになって、頭や耳の中で「じーん」「キーン」といった音から解放されなくなっていきます。
●耳鳴りの放置はキケン
耳鳴りの原因は、年齢によるものだけではありません。
高血圧、脳腫瘍、聴神経腫瘍、脳血管の異常などが原因で起きていることもあります。
「年だから」と放置せず、耳鳴りを感じた場合はきちんと耳鼻咽喉科で検査をした方がいいでしょう。
病気が影響している耳鳴りの場合は、病気が治癒すれば耳鳴りも同時に改善されていきます。
耳鳴りの原因
耳鳴りにはいろんな症状があり、原因も様々です。
・生理的に起こる耳鳴り
・ストレスで起こる耳鳴り
・病気が原因の耳鳴り
耳管の周囲にある筋肉が原因だという説や、外有毛細胞という細胞の障害が原因だという説など、様々な説があります。
実際あまり原因がよくわからないんですねぇ
ということで次回からは治療などを調査していきたいと思います!
2012-10-25(Thu)
●顎関節症の治療
■顎関節症の治療方法
病院での治療は、原因を解消する治療と痛みなどの症状を緩和する治療を症状に応じて組み合わせて行われます。
1)認知行動療法
ブラキシズムや癖など顎関節症の原因となる悪習慣やその背景をさぐり本人に自覚させ、それらを取り除くようにさせる
2)物理療法
痛みの軽減のために患部を温めたり冷やしたりする
3)運動療法
開口や顎を動かす訓練をして口がよく開くようにする
4)スプリント療法
スプリントという歯列を覆う装具を装着することで顎関節や筋肉への負担を軽くして歯ぎしりや食いしばりの害を緩和する
5)薬物療法
痛みが強い場合に薬で炎症を鎮めたり、筋肉が痛みで固まっている場合に筋弛緩剤を用いたりする。
また夜間の歯ぎしりや食いしばりを抑えるために入眠剤、痛みの軽減のために抗不安薬、抗うつ薬を使用する場合もある
6)外科療法
その他の治療で症状が改善されない場合には外科療法が行われる場合もある。関節内に強い炎症がある場合に針をさして関節内部の物質を洗い流す「関節腔内洗浄療法」、関節内で関節円板と骨の癒着がある場合にそれをはがす「関節鏡手術」などがある。
※咬合治療
かみ合わせが顎関節症の原因なのか結果なのか、その関係はまだわかっていないとされている。
かみあわせの異常が原因となっていてそれを取り除くことにより症状の改善が見込める場合には、初期段階ではごく簡単な噛みあわせの治療を行い、治療の最後に最終的な噛みあわせの治療を行う
■治療はセルフケアが中心
顎関節症は生活習慣病的な部分が大きいため、患者自身が行う自宅療法(=セルフケア)が治療の中心となります。
顎関節症を起している歯ぎしりや偏咀嚼などの悪習癖やそれを誘発する背景などを把握してそれらを取り除くことをしなければ根本的な治療にはならないともいえます。それは症状の改善とともに再発の予防にもなります。
<主なセルフケア>
○歯を接触させない
くいしばりをしないようにする。上下の歯が接触するのは物を噛むときだけで、通常時は歯を接触させないようにして余計な負担をかけないようにする。
「唇を閉じ、上下の歯を離し、顔の筋肉の力を抜く」(TMDマントラ-顎関節症呪文)
○硬いものは食べない
痛みや口が開けづらい症状がある場合は、しばらくは硬いものを食べないよう注意する
○口を大きく開けない
無理に口を大きく開けない。食べ物を小さく切ったり、会話中、あくびや歯科治療などにも注意。
○冷湿布、温湿布
痛みの急性期には冷湿布が有効。あごを動かさずに冷やしすぎると血液循環が悪くなるので注意。
慢性的な痛みには温湿布をすると筋肉の緊張や痛みが緩和される。
○マッサージ
あごの筋肉が痛むときはマッサージをすると血行がよくなり痛みが軽減される。弱っている筋肉を痛めないように強く揉みすぎない。
○よい姿勢を保つ
立つ姿勢や座る姿勢を正しく。猫背やあごを突き出す姿勢になっていないか注意する。同じ姿勢を長時間続けないようにし、ときどきストレッチなどをする。
○うつ伏せ寝をしない
うつ伏せは顎や首の筋肉に負担がかかるので、できるだけ仰向けで寝るようにする。枕も高いものは避ける。
○あごの運動をする
関節や筋肉の痛みが緩和されたら、少しずつ顎の運動を行う。口の開閉や顎を横に動かしたり、首や肩のストレッチをする。医師に相談して顎の筋肉エクササイズなどを症状をみながら行う。(関節可動化訓練、筋伸展訓練、筋負荷訓練、咀嚼訓練など)
○リラクゼーション
緊張をほぐし、顎に負担をかけないようにする。仕事などで長時間緊張が続くような場合は、ときどき緊張を解いて筋肉を休ませるようにする。意識的に筋肉の力を抜いていくリラクゼーションなどを行うのもよい。
また過度なストレスがかからないようにする。
○全身運動
ウォーキングや水泳などの全身運動をする。基礎体力の維持や全身の血行をよくする他に、気分転換やストレス解消の効果もある。
○あごに負担をかけない生活
歯を食いしばるスポーツ、管楽器の演奏、口を大きく開ける発声練習などにも注意。頬杖をつかない、食べ物は両奥歯で噛む、など顎に負担をかけないようにする。